弓彦戦記

ポケモントレーナー(廃業)と細々カードオタクとたまに旅人

2016年の亡霊

今まで抱えていた事がある

できればずっと心の中に留めたかったけれど

耐えられなさそう

誰かに言うことも忍びないのでそっと書き留めようと思う

 

 

 

 去年自分が配属された研究室には2個上の先輩がいた。  その先輩はとても穏やかで親切でみんなに優しかった。 なので、歳や性別関係なく多くの人が先輩のことを慕っていたし、自分や周りのメンバーもすぐに先輩を慕うようになった。

 

 良い人柄は良い空気を周りに作る事を目の当たりにした。研究室では催し物が絶えなかったし、今年に入って自分たちが本格的に研究室での活動が始まってもそれは続いた。

 今年の初めくらいに偶然先輩を車に乗せて送る機会があった。誕生日パーティーの帰りか何かで帰る方向が同じだったからだと思う。

 少しだけれどおしゃべりしながら帰った。世間話くらいの話題だったけれど今年の研究室も楽しそうだと言っていた気がする。その時自分は いい人だなぁと思った。

 

それから何となく先輩の事が気になり始めて声を掛けて出掛けることがあった。

本当に出掛けるだけ。好きだからデートと言うより、普段はどんな感じなんだろうって隣から眺めて終わっただけみたいな。でも先輩はいつも通りで、楽しそうにしてくれていたし素敵だなって感じた。

その時は先輩の進路が決まる前だったのであんまり邪魔しちゃいけないな と思ったし自分も数ヶ月後には進路決めがあったので、それが終わったらまた出かけようと約束した。

 

先輩はすぐに希望の進路に進めた。

でも、自分は希望の進路に行けなかった。

当然別の進路を決めなければいけないので自分だけ慌ただしい毎日が続いた。

当然そんな中遊びに行きませんか? なんて言えるわけないので また誘いますね と自分から諦めようとしたのだけれど、それをいう前に

「(進路が決まったら)また行こう?」

と言ってくれて物凄く嬉しかった。

この時に改めて好きになったと思う。勝手に

 

それからその効果もあって8月前には自分も進路が決まって自由になった。その間も先輩はアドバイスをくれたり周りのみんなと応援してくれたから自分もとても頑張れたと思う。

そして念願の約束が果たせる事になった。

 

2人で音楽を聴いたりしながらおしゃべりするのもとても嬉しかったしちょっと遠出でその日は楽しかった。

今までずっとそうしようと思ってたし、結果はどうであれ後で後悔したくないな と思って帰りに好意を伝えた。めちゃくちゃキョドってたと思う。

 

ダメだった

 

今は好きな人もそういう関係の人もいないし

あなたに恋愛感情はないよ って言われた

 

めちゃくちゃ凹んだけど元々ダメでも言えただけマシだと考えてたのですぐに立て直した。

何も不満はないしやってほしいことも変えて欲しいことも無い とも言われてたのでせめて元気に振舞って周りにも何も言わなかった。

 

それが良くなかった

 

先輩に迷惑かけたくない みんなに気を使わせたくないと思ってそうしていることは自分にとって大きなストレスだった。

普段通りにみんなと雑談していてもお酒を飲みに行っても爆弾発言をしないようにと心にセーブをかけることに注意をはかると、後に残るのは得るもののない努力の疲れだけだった。

特に前はお酒で気持ちが上がらないときに頑張っていつも通りにするのは気力が必要だった。

 

冷静になると、色々なものが見えるようになってきた。

数年前にもこういうことがあった。その時には周りに如何に相手が酷くて自分が腹が立っているかをぶつけ、自分を正当化しようとしてしまった。結果相手にも周りにも迷惑をかけたり傷つけたりしてしまい大きな溝ができた。

今回はこういうことにしたくないと自分の中で苦しくても耐えよう 我慢しようと思った。

 その中で自分の気持ちを客観的に捉え、悲しい時なぜ自分は落ち込むのか 悩みの言語化を行った。今先輩といられる何気ない時間を大切にしようと思った。

 

しかし別の問題ができた。

自分の友達も先輩に好意を持っているように見えた。

少しの時間に先輩のところに来たり、催し物でも何となく先輩の近くにいた。

友達は自分が先輩を好きなことを知っていた。先輩を慕うのは皆同じだしなにも断定はできなかったけれど嫌な予感がした。

 

自分には何にもそれを否定する権利を持っていなかったし振られた時の先輩の言葉を思いながら見て見ぬ振りをした。嫉妬はしたけれど抱え込めると思った。耐えられると思った。

 

最近先輩は友達と一緒にいる時間が増えた。

さらに自分の嫉妬に気づいたのか、それを自分に隠れるように行うようになった。

自分もそれを見たくなかったし、ストレスに耐えつつ自分の邪推を呪った。自分に比べたら友人はずっと人間が出来ていたし、先輩と波長が合っていると思う。

先輩は相変わらず優しかったし自分は身動きもできず自分の気持ちを戒めることしか出来なかった。

 

そして今日

自分は学校の用事で1日出かけていた。

そこには出席するはずの友達はいなかった。

また嫌なイメージが浮かんだ。

夜、学校に戻ってくると研究室に明かりがついているのが見えた。

もうこの時点で疑惑は確信に近かった。

帰れば良かったのに研究室に向かい、ドアを開けた。

 

先輩と友人がいた。

かなり近い距離で向かい合って座っていた。

何か話していていたようだ。

 

先輩は慌てて ごめんね と言った

その声でそういうことなんだなって解らされた。

悲しいし怒りも0ではないけれど、自分の考えていた予想と完全に一致していたことでそれは表情に出なかったと思う。

 

そして情緒が不安定になる前にこれを書いている  この気持ちを残しておこうと。間違いなく残りの時間のターニングポイントになるだろうと。

 

自分は先輩に振られているからこのことに関してこれ以上の事は言えないと分かっている。

先輩のこともずっと諦めようと思っていたし、少しづつ執着を無くそうと努力していた。

 その矢先の出来事は喩えるなら、引っ越す準備をしていたら、火事で家ごと全部焼失したような 違う角度の絶望だった。

 

春で先輩とも同級生とも離れ離れになる。

それまでの残り時間に以前の失敗を繰り返すか、それとも今までよりも大人になって乗り越えられるか 今は自分も分からない。

少なくともマイナスにならないように、0を保つためだけの努力は方法としてふさわしくない。

 

最後の学校生活、そして2016年の終わりに自分は亡霊のようにそこにいるしかできない。