弓彦戦記

天才と天狗の遊び場

冬の風物詩 負け犬の慟哭 最終章3

あらすじ
策を張り巡らせる諸葛亮弓彦vs罠が効かない司馬懿ハルナ(無敵)

 

終章 「俺が火遊びをする時、火もまた俺で遊んでいるのだ・後編」

正体を現しつつあるハルナさん。もう嫌な予感しかないんですけど、夕ご飯、マスターに顔見せなきゃだからこのまま帰れないんですよね。予約しちゃったし。このままイルミネーションか~。

 

時間は17時、暗くなりつつあるので三度車に乗り込みイルミネーションへ。綺麗だね~なんて言いながらぐるっと見て回る。灯りに包まれる景色の美しさを前に、僕らのくすんだ心が一層映えた気がした。あ~あ、普通ならめっちゃロマンチックなんだろうな。それどころじゃないから。

 

正直ここまで来てもうこの先は
1. お互いに年齢差を看破できず空中離散
2. 実はツボが出てくる まだ隠していた

 

しかないんですけど。どうしてこうなった。
どういう意図でこの流れを作ったんだ。 おい

 

後日談のためにツーショットコーナーみたいなとこで、写真撮ってもらいましょうよ~笑 と言ってみるも断固拒否。まじで拒否されて引く。
ちょっとへこんだ。 そこまでなのかい?


ここまでの文章で僕も結構ボロクソ書いているけど、これはリアルタイムの心の声で、態度には一切出さなかった。ずっと愛想よくしてたし、ハルナさんもそれなりにリアクションはあったよ。それでもお互い冷えきってたけど。


ハルナさんも、もういいやって感じだったのでさっさと夕飯にすることに。運転本当にありがと。 ガソリン高いのに。


そして今回の催しのラスト、夕飯。予約を前倒しして19時頃マスターの元へ。お店には「女の子を連れている時に限っていつもいて絡んでくる常連のおじさん(イケメン)」が今回もきっちりいた。こえぇな。100%じゃないか。

 

僕らはさっきケーキ食べてコーヒー飲んでたばっかりなのでお腹いっぱい。なんかもうとことん盛り上がりに欠けるよね。よく覚えてないけど話しながらお互いに目の前の料理をだるそうに片付ける作業。たのしくない、、、、、、、

 

途中で失恋話の愚痴になってハルナさんは付き合ってた24歳が突然他の女とデキ婚したって話をしてくれた。リアクションの正解が分からず笑えなかった。その時に僕はお酒を煽ってしまった。 酒が入るとヒートアップせざるを得ない。

 

ここで本日最大のヤマ場を迎える。
年齢の話が戻ってきた。

 

「私の年齢を教えてあげよう。いくつだと思ってるの?」

 

正直に見立て通りに
「27歳くらいかなって。まぁ30くらいでもおかしくないのでは?」
と返すと

 

「え~5個も若く見られちゃった~♡」

 

ん? んん?? 27+ 5 = 32… 32、、、。


さ、さんじゅうにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい~~~~~~~~~~~~!!!!!!?????!!

 

なんてこった。オイラは今日、オイラと干支が1周しかけている女性とデートしていたのか。衝撃的すぎる事実に思わずふらつきハイボールを持つ片手が震える。

 

「で、でも全然普通ですよ?(直訳 早く帰りたい)」

 

「え? 普通ってなに? (キレ気味)」
なぜちょっとキレるのだ

 

「偏差値で言えば50~53とかじゃないですか?(フォローしたつもり)」

 

「は?」
ハルナの怒りに火がつく。 なぜだ

 

ぶちギレたハルナの勢いは物凄かった
「なにが普通~♪ なの?」
「君ってそういうこと言える顔だっけ?」
「あ~あ、もう帰ろっかな」
「君も最初はいい感じだな~って思ったんだけどね がっかりだね」
「っていうか君の他にも今2人同時進行で連絡とってるから。」

 

いやはやとんでもなかった。マスターとおじさんも爆笑していた。僕だってオーディエンスなら笑い死んでたね。ヤバすぎでしょ。

 

1. お互いに年齢差を看破できず空中離散
2. 実はツボが出てくる まだ隠していた
3. 32歳でまさかの三股(いや別に僕ら付き合ってはいないか) ☜new!!

 

流石にこれは予想しえなかったが、拉致やツボよりはよっぽどマシである。僕も酒が入っていたのでツッコミを入れまくった。っていうか歳よりはかなり綺麗ではあるが32歳で顔面偏差値いくつを狙っているんだ。お前は深田恭子か。


しばし剣呑な雰囲気が続いたが、マスターがラストオーダーを告げられることで戦いは終末を迎えた。やや冷静さを取り戻したハルナと僕は結構時間が経っていたことに気づく。僕の電車が微妙に時間があることから、まぁ最後だし家まで送ってあげよう。と言われた。


僕ももうどうでもいいし、はよ帰れるならと思って言葉に甘えた。

 

文字に起こすとなかなか破壊力のあるワードであったが、ハルナさんは癇癪を起こすタイプではなく、波よ聴いてくれ の茅白まどかの様な無限説教タイプだったので僕はそれをうんうんと聞いていた。

まぁ彼女の指摘(僕へのダメ出し)もだいたい的を射ていたのでムカつくこともなかったしね。僕ももう大人なので自分の心を律して暴れることなく終わって良かった。

 

家に着くと、ハルナさんが最後に


「クリスマスだしね~ 私も持ってきたんだ。」

と、ツボ…ではなく包みをくれた。

おぉ!いいとこあるじゃないか!と受け取りながらバイバイ。生きて帰ってこられて本当によかった。

 

家ではおかんと弟が起きていて、僕は荷物を置いてお風呂へ。今日こうしていると二人には教えずに来たので、包みは粗品だから開けていいよと言った。

 

風呂場にも聞こえる声で爆笑が響いた。

 

お風呂上がりに確認すると、袋にはホットアイマスクと入浴剤(1袋)が入っていた。意味がわからない。ギャグだと願いたい。とことんおちょくられ呆れすぎた僕はおかんに「マツキヨで買い物したらクジで当たった」とだけ言って寝た。


僕の浮かれ舞い上がった時間は、儚い泡沫の如く消えて無くなったのであった。

 

 

 

、、、、、、、

今回は例年の負け犬よりもとてつもなく長い一大サーガをお送りしてしまった。

僕は長年苦汁を舐め続けているので、この件に関してショックの余り寝込むとか、情緒不安定になって謎のポエムをTwitterに紡ぐとか、そういう事が一切無くなって精神的成長を感じましたね。

流石にこれ以降、人生で「11個違う(しかも歳上)のお姉様(おばさん)に掌で転がされる」なんて衝撃体験は無いと思うので、積極的に自慢しようと思う。やっぱり女の人って怖いし難しいな~~って思いました🐾


冬の風物詩 負け犬の慟哭

~完~