弓彦戦記

天才と天狗の遊び場

128戦目 「木曜日の雨」

蛇口から滴る水滴がシンクを小気味よく叩く

流石に締まりが悪すぎないか なんて思いながら壁と天井の境だけ見つめていた

 

 

カルボナーラってあんな簡単に出来るんだ」

君はもう何度も同じことを繰り返している

 

 

radikoから流れる天気予報の音が大きすぎて

聞きたくもない木曜日の雨に向き合わざるを得ない

 

 

君の隣の荷物を退けて腰を下ろす

「このまま3週間くらい動きたくない」と

ぼそぼそ呟く 君の瞬きの音が聞こえそうだ

 

あぁ、左耳は聴こえ辛いんだっけ

 

 

 

楽しい理想が崩れる音と悲しい真実の色を

美しさを整えたらイルカは潜らない

 

静電気が2回弾けたなら中東の夜空はまだ明るくて AB型の献血はいつも不足している

 

 

 

君はキツネを見た事があるって言ってたっけ

割れた皿は持ち歩かない方がいいよ

 

 

今のうちに花束を買っておいたらいいのかもしれない

 

 

木曜日が晴れに変わる前に